薬剤師ってどんな仕事をしているの?
公開日 : 2024年4月9日(火)最終更新日 : 2024年4月15日(月)
カテゴリ・タグ : ご存知ですか? ~皆様に知って頂きたいこと~
薬剤師は、医薬品のプロフェッショナルとして主に病院などの医療機関や薬局に勤務し、薬剤の「調剤」、「服薬指導」、「一般用医薬品の販売」業務等を行う職種です。
おくすりに関する教育を大学で6年間受けた後、国家試験を受験し合格した者が国に登録する事により薬剤師になる事が出来ます。また上記の医療機関、薬局以外にも医薬品メーカー、医薬品卸売業、行政等でも働いており、少し変わったところでは厚生労働省の麻薬取締官になる事も出来ます。
ここでは一般的な保険薬局、医療機関での薬剤師の仕事について少しお話します。
どちらにも共通する「調剤」と「服薬指導」についてですが、「調剤」とは医師は患者さんの疾患を診断し、おくすりが必要であれば処方箋を発行します。
薬剤師はこの処方箋を基におくすりを揃えたり、必要な加工を行ったりします。こう書くと多くの方がなんとなく想像している様に、「書いてある通りに数えて出す仕事」と思われるかもしれません。しかしこの「調剤」には大事な作業が含まれています。それは処方箋の内容に間違いがないかを確認する作業になります。薬剤師も医師も人間です。どんなに優秀でもヒューマンエラーは避けられません。もちろんそれを回避するために途中に様々なシステムがありますが100%エラーをなくす事はできません。これらを回避するために薬剤師は処方箋の記載に疑わしい点があれば「疑義照会」という確認を医師に対して行い、誤ったおくすりや誤った使い方のまま患者さんにおくすりが渡らない様にしています。
少し前の調査ではありますが平成27年の全国薬局疑義照会調査では疑義照会率2.74%であり、そのうち薬剤が変更になったものは74.88%であったとの結果があります。これは概ね100人中2人の薬剤がなんらかの問題があり変更になったという事になります。適切なおくすりを間違いなくお渡しするための仕事が「調剤」となります。
もう一つの「服薬指導」ですが、これは「調剤」で適切なおくすりが患者さんの手元に渡った後に、適切に使用して頂くための仕事になります。簡単な例でお話すると、1日3回毎食後と書いてあるおくすりがあるとして、「朝ご飯は食べないのだけど…どうしたら良いの?」という疑問があるとします。おくすりによっては食べてなくても飲んだ方が良いもの、何か少しでも食べ物を入れてから飲んだ方が良いものなど様々です。またある種のお薬は食べ物等との相性が悪く同時に取ると効き目が強くなったり弱くなったりするものもあります。それらの薬剤の特性を理解した上で、患者さんの薬物療法が適切に進められる様に説明・疑問の解消するのが「服薬指導」となります。
その他にも地域での健康増進のための活動、学校薬剤師として学校の環境衛生を良好に保つ活動、災害発生時の支援活動などその職場毎、あるいは薬剤師会等の団体として国民の健康を増進し守る活動を行っています。