耳の聞こえに不安がある方も安心!おくすりコミュニケーションカードとは
公開日 : 2024年4月12日(金)最終更新日 : 2024年4月12日(金)
カテゴリ・タグ : 北海道薬剤師会の活動
我々薬剤師の最も重要な役割は、患者様にお薬の正しい使い方を理解していただき、効率よく治療が進むようにすることです。その上で重要となるのが患者様とのコミュニケーションです。患者様の生活環境や薬の効果・副作用、飲み忘れがないかなど、お話を聞いた上で服薬に関するお話をします。安心安全にお薬を使用いただく為には、薬剤師に伝えたいことが伝わらないという状況はあってはなりません。
このおくすりコミュニケーションカード作成のきっかけとなったのが、北海道ろうあ連盟からのご相談でした。新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、マスクの着用が推奨され、飛沫防止のパーテーションが街中に設置されました。聴覚に障害のある方は、口元の動きも重要な情報源であるため、意思疎通に大変苦慮しているとのお話がありました。北海道薬剤師会では、聞こえの程度にかかわらず、患者様と薬剤師が効率よくコミュニケーションを図る手段を検討した結果、絵で意味を伝えるカードの作成に決定し、文字数を多くしないことや絵のニュアンスがうまく伝わるかなど、北海道ろうあ連盟と協議を重ね作成いたしました。
おくすりコミュニケーションカードについて
このカードは、来局されてからお帰りになるまでの一般的な流れに沿って作成しています。
また、すでに北海道薬剤師会会員薬局に配布されております。
来店時のカード(6枚)2例
症状確認のカード(9枚)2例
服薬指導のカード(12枚)4例
会計時のカード(2枚)
皆様もパーテーション越しの会話でうまく聞き取れず、聞き直すことに遠慮し、よくわからないままあきらめた経験があるのではないでしょうか。パーテーション越しでは、聴力に問題のない方でも軽度の難聴レベルの聴力になるそうです。今もなお医療機関では、マスクの着用とパーテーションの設置が継続されております。このおくすりコミュニケーションカードは、聴力に障害がある方や加齢に伴い聴力が低下した方を対象に、指差しで会話ができるよう作成されております。さらに北海道薬剤師会では、口元の見えるフェイスガードを使用し、ゆっくり大きな声で話し、筆談も交えて使用することを勧めております。
薬剤師はこのような取り組みも行っておりますので、聴力に障害がある方や聴力が低下し不安を感じている方は、かかりつけ薬局にご相談ください。
出典:北海道薬剤師会作成 おくすりコミュニケーションカード